緊張対策
ピアノサークルとおんきごうへの参加希望者の方の参加の動機が、人前で演奏する機会が欲しいというのが多くて、緊張練習をしたい人が多いことが分かりました。
以前、自分なりの緊張対策を記事にしたことがあります。→こちら
これについては・・・おおむね今も変わっていません。
ピアノ教室の発表会に参加すると、小さいお子さんが、お辞儀すると速攻で緊張のかけらもなく弾き始める様に、初めて見たときわたしは心底びっくりしました。
どうやら、小さければ小さいほど緊張しないようです。
そういえば自分の子供も、小学生の時はあまり緊張せず、中学生になるとやたら緊張していたので、やっぱりそうなんだと予想。
ということはですよ?
緊張と年齢が比例すると仮定すると、アラフィフやシニア世代の発表会なんて大変なことです。
それで思い出しましたけど、シニア世代の方が多く出る発表会では、やはり30代ぐらいのひとよりも、60代ぐらいの方のほうがはた目に見て緊張が強いようでした。もっとも、ずうっと弾いてきた60代は話が別でしょうけど。
自分が初めて出た発表会は40過ぎでした。
どうやってお辞儀したかも覚えてないし、指がぶるぶる震えていて、何を弾いてるかもわからないような状態で弾いて、放心してまたお辞儀をして舞台を降りた記憶が。楽譜なんて置いたけど見る余裕はなかったです。
その後ピアノサークルに入ったのですが、初めて参加した時は、ペダルを踏む足まで震えていました。
ベラベラ弾けるすごくうまい人に「緊張しないんですか?」と聞くと、必ず、笑顔で「してますよ~」という返事が返ってきます。しかしはた目には緊張の「き」の字もないように見えます(ほら、白鳥だから・・笑)。
わたしの場合ですけど・・・何度も人前で弾くうちに、まず最初に、足が震えなくなりました。
それから次に、指が震えなくなりました。
その後で、椅子に座ってから深呼吸するときの、吐く息が震えなくなりました(今も震える時もありますが)。
大丈夫大丈夫と言い聞かせ、深呼吸や運動を繰り返し、うん、いけるかも!と思って前の人の演奏を聴いていたら、ほんとに直前になって信じられないぐらい心臓バクバク状態に陥るときは心底焦りました。
緊張のあまり止まってしまう人や、無限ループに陥る人を見ているだけでも緊張しました。
楽譜をガン見してると、あれ???これ、どうやるんだっけ??という、直前ブラックホールに陥ってしまうことも経験しました。
手汗ってこんなに出るんだ・・・と知ったのが、まさに発表会でした。汗どころか、信じられないほど手が冷たくなりました。
鍵盤に照明のために影ができていたときは、より緊張しました。
弾きながら椅子が後ろに下がっていったときも焦りました。
直前は楽譜は見ない、ハンカチを忘れないようにする、夏場でも上着を忘れない、冬場は必ずカイロ持参、などだんだん自分ルールもできてきました。
なぜそこまでして出たいのか??自分でも不思議ですが、そこはやっぱり白鳥なので・・・・(笑)←前記事参照
人前で弾くようになってから数年たつと、少しだけピアノの音が聴こえるようになってきました。
それから、人によく思われたい、というのが緊張を増幅させていると気が付きました。ようするに見栄ですね。なので、見栄を捨てようと思いましたが、なかなかできませんでした。
しかしその後、緊張対策にとって大きな転機があったのです。演奏動画のアップです。
へたくそな練習動画、しかもツェルニーなんか出すと、なんかだんだん開き直ってきました。見て!これがわたし!!!ヽ(°▽、°)ノと、コートの前をバッと開いて、裸の自分をさらけ出すようなもんですから(笑)
そうなってくると、自分の前がものすごくうまい人だと余計緊張していたのに、大丈夫になってきました。同時に、段々にですけど、うまい人たちの中に混じって弾くことも、躊躇しなくなってきました。何しろ、見て!これがわたし!!ヽ(°▽、°)ノですから(笑)
しかし今でも、自分の直前の人の演奏は真剣に聴かないようにしています。
聴かないでどうしているかというと、大丈夫、大丈夫、弾ける!とか、間違えてもいい!と言い聞かせていたり、弾く曲のテンポをとってたり、メロディを脳内で歌ったり、先生の笑顔を思い出したりしています。できるだけ客席から直接舞台に上がるよりも、舞台袖から行く方が個人的には好きです。なぜって、袖で、誰にどう思われようとかまわず、ひとりで体操できますから(笑)
まだピアノを再開して一度も発表会に出ていなかった頃、先生はわたしにこう言いました。
「間違えたっていいんだよ。みんな間違えるよ」「間違ったってそんなにわかりゃしないから止まらないこと」
笑顔で、そう言ってくれた時、どんなに安心したか!
世界的なピアニストの方が、緊張対策をどうしているか聞かれて、「間違えても死なない」って答えていました。
尊敬するピアニストの方が、本番を控えて「怖い」と言っていました。
今のわたしは昔よりも緊張してないように見えるかもしれません。それでも、あなたも、わたしも、あんなにうまそうな人も、あの人もこの人も、緊張しています!だから大丈夫!みんな一緒です!
先生はこうも言ってました。
「緊張して舞台に立つのはボケ防止、若さの秘訣」
間違えないようにする練習や間違えても弾き続ける練習も大事ですけどね(´∇`)
自分なりの緊張対策をみつけていきましょうね~お互いに(´∇`)