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シューマン アラベスク 本番前

発表会1週間前です。

昨日、アラベスクの最後のレッスンが終わりました。

8月にもう一度アラベスクを弾くので、もしかしたらもう一度持っていくかもしれないけど、一旦レッスンは終わりです。

ほんとにほんとにほんとに難しい曲です。

無謀への挑戦歴はかなり長い・・再開してからずっとそうだったので、9年か?

その間、おのれをわきまえずに、よくもまあ汚い音で本来は美しい曲を弾いてきたものです(今現在も)。

しかし、このシューマンのアラベスクは、その中でも一段と難しかったです。

難しさの種類が、今までのどれとも全然違う感じ。

あがいてあがいて、限界です、疲れました。失恋した気分です。

発表会までは練習(明日からの平日はほとんど無理・・)しますけど、もう一旦これでいいことにします。

「シューマン アラベスク」で検索すると、やたらうまい人しか出てきません。

最近知ったのですけど、どうやらこの曲は、わたしのようなチイチイパッパが弾くような曲ではなく、成長期の子供時代からがっつり練習してきても、15年ぐらいしないと弾けない曲らしいです。なんてこったい・・・・。

なら、あきらめもつくってもんだ。ここまで練習した自分を褒めよう。

今日、アラベスクを弾いていたら、主題部のメロディの音のしっぽが聴こえてきて、つながって、なんだこれ・・・と気持ちよくて、自分で作った歌詞なんかすっかり忘れて、しっぽを追いかけていました。主題部は何度も出てくるので、音が汚いと台無し、ダメ押しになてしまいます。速く弾けば汚くなる、ゆっくりするともったりして、まだ続くの?状態。ペダルのタイミングがちょっとでもずれるとすぐに音が濁る。本当に本当に難しい。

ひとつめのミノーレは歌詞ではなく、今自分を悩ませている重大な問題を考えて弾いてます。あまりに重大すぎて考えると心がつぶれてしまいそうで、普段は考えないようにしているため、弾きながら感情が爆発。音が汚いかも、もうそれでもいいや、と思いました。

ふたつめのミノーレは難関部です。いまだによく弾けません。ソプラノとバスを同時に聴くだけで精一杯、内声はリズムでしか感じられません。シューマンめ~~!!!と憎らしくなるほど、難しくて、素晴らしいです。

コーダの右手の単音は、今この瞬間にも成功確率が低いです。単音でどれだけ、何度も何度も「ミ」の音を出したか。最後の「ミ」も。出したい「ミ」が出なくて、弾きながらがっかりして悔しくて、それでもコーダは一番好きなところで、大切に大切に弾きたくて。

派手さはない曲です。だからか、譜読みの苦労が報われないとか、コスパが悪いとかの意見もあるようですが、・・・・・やっぱり、やっぱり、弾いてよかったです。

「好きです!」

「・・・・ごめん、俺、付き合ってる人いるんだ」

「・・そっか・・・」

玉砕、玉砕。

でもなんだか、ほろ苦い悲しさと一緒に、すがすがしさもあります。

1年間、シューマン、夢中にさせてくれて、ありがとう。これからも好き。あなたは天才だよ。


追記:発表会前日のアラベスク。






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