女王様のビロード生地

最初は、わあ・・・・・これ、いい!!!!(*´▽`*) と思ったこの曲。
やっぱりそうは問屋がおろさないようです。
最初にゆっくり音を出したときに感じたイメージはビロードだったんです。
ぬめぬめした手触りのよい滑らかな生地を作るかのように音をつなげるのは、こりゃー大変だ・・・と、思いました。
実際、録音して聴いてみると、右手と左手の受け渡しで音が途切れている。粒も凸凹。
わたしの耳、しっかりしてよ!!何聴いてんのよ!!!
超絶ゆっくりからメトロノームを合わせる。
うーん・・・16番で苦労したかいがあったのか・・・左手の指に神経が通ってきたかも・・・。
なあんていい気になり少しずつ速度を上げていくと・・・・
ぐわああああ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
こりゃ・・・地獄だわ。
一見、みんなで楽しく美しいビロード生地を織り上げているかのようだけど・・・
よくみると、横に、鞭を持った番人がいる。一定間隔に配置されて、粒が崩れると、ピシィーーーーーッ鞭でたたかれる。
疲れても休むことはできない、永遠に歩かされる、どこにも逃げられない、薄汚い布を身にまとった労働者のような。
ていうか、楽譜を見たら無条件に弾かなくちゃいけないパブロフの犬ならぬ、音楽の奴隷?
誰のためのビロード?
地獄の女王様が最上級のドレスを着るため・・・・。
まるっきり音楽だな。うん。
一瞬の最上級の音を求めて、まるで遺伝子に組み込まれているかのように、せっせせっせと練習する。
ツェルニー30番も終わるころには、みんな音楽の奴隷になるのかなー。