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湖の妖精

インベンション9番は続けていますが、バルトークのソナチネをやめて、シューマンのミニヨンの練習を再開しました。

手が痛くなったりしたために、打鍵を見直す、というか、「鍵盤に必ず指を置いてから弾く」ことを心がけていますが、これが難しい。

ミニヨンはきれいにきれいに弾きたい、けどうまくいかなくて、どうしてもゆっくりになってしまいます。

あれ?これがメロディ?じゃあこの曲3声?ん?メロディがあっちいったりこっちいったり?いったいどっち?この音はもっと出していいの?あっここに、好きなメロディが隠されてる。

ミニヨンはサーカス小屋にさらわれた少女と前に聞いたことがあります。

ミニヨンて、名前?本当は、いったいどんな人なんでしょう。シューマンが愛娘マリーのために作曲した子供のためのアルバム(ユーゲントアルバム)の中でも、大きな子供のために作られた曲。シューマンは、何を考えて作ったんでしょうね。

そこは、わかりませんけど・・・・・ゆっくりゆっくり音を出していると・・・・

わたしには、勝手に、森の中の美しい湖が見えます。

そこにいる、蝶のような妖精が、ミニヨンかなあ、なんて。

美しくて愛らしくて、だからつかまえたいけど、握ったらミニヨンはつぶれて弱ってしまうし、ましてや人間の世界に連れて帰ると、死んでしまいます。

空気のきれいな美しいところにしかいない、幻想的な、はかない妖精のようなイメージです。

ああ、ミニヨン、見つけた!ああ、なんてきれいなんだろう・・・

触りたい、つかまえたい、ああ、逃げないで・・・・決して乱暴しないよ・・・・敵じゃないよ・・・・



そんなことを妄想しながら、弾いています(笑)

そしてそれは、まるで、美しいピアノの音そのものみたいです。

つかまえたくてどうにかして出したくて・・・頑張りすぎると、ミニヨンが壊れてしまうように。

大切に、大切に、弾きたいです。一音一音。



今日のミニヨン。