fc2ブログ

生まれて初めての発表会

今では、人前で演奏することを重要視するようになりましたが、

大人になってピアノを再開した時、

そんなことは1ミリも考えませんでした。

先生から発表会をすすめられても、断っていました。




レッスン開始後2年経つ頃ブログを始め、

発表会に出た話を読むにつけ、

「どうして発表会に出たほうがいいんだろうか・・・?」

そう考えるようになりました。



ちょうどそのころ、

当時小学生の子供が、吹奏楽で舞台に出ていました。

練習を間のあたりにしました。

舞台袖で緊張する子供たちを見ました。

祈りながら演奏を聴きました。

子供たちと一緒に評価を待ち、

結果が出たときの子供たちの表情。

来年へ向けてまた頑張ろうと決意する子供たち。



「・・・・わたしも頑張ってみようかな・・」

そう思いました。




生まれて初めての発表会は、

ショパンのワルツ7番で出ました。



先生から、「間違ってもいいんだよ」

そう言われてほっとしました。


当日は、朝からほとんど食べられませんでした。

演奏直前、先生が横にいてくれました。

それがとても心強かった。



自分の名前を先生が読み上げました。

先生が、「・・ワルツ オーパス・・」と言ったので、

その時初めて、

opはオーパスと読むんだと知りました。



お辞儀するとき、笑顔になんて、なれませんでした。

ぎこちなく、お辞儀をしました。

客席を見ることはほとんどできませんでした。

椅子に座ると、思ったよりも照明が暗く、

思ったよりもピアノが大きかった。

心臓の音が、怖いぐらいに鳴り響いていました。



「深呼吸してもいいし、鍵盤を拭いてもいいんだよ」

先生の言葉があったので、

ハンカチで鍵盤を拭いて、2回大きく深呼吸をしましたが、

ゆっくり吐く息が、自分で驚くほど、震えていました。



どうやって弾きだしたか、よく覚えてないのです。

弾きながら、指が震えているのが分かりました。

自分が何を弾いているか、聴こえませんでした。

間違えても間違えても、止まらず最後まで突っ走りました。



終わると、放心しながら、またお辞儀をしました。

生れて初めて、ピアノを弾いて、拍手をもらいました。




席に戻ると、

大人の方で別れの曲を弾いている方がいました。



憧れの曲。

プログラムを見て、聴くのを楽しみにしていました。

うっとりする音で始まりました。



楽譜を見ながら弾いていましたが、

その方は、最難関部で、止まってしまいました。

会場は静まり返っていました。




その時どれぐらい止まっていたか、

きっと長い時間ではなかったと思うのですが、

わたしには長く感じられました。

わたしは、両手を合わせて、

「がんばれ!がんばれ!」と、祈りました。

その方は、また弾きはじめました。

わたしは大きな拍手をしました。




なんて言ったらいいんでしょう。

わたしは、受け取ったのです。




大昔の大作曲家が残した曲。

ずーーっとずーーっと、

何百年も、

誰かが、誰かに、渡していると、思うのです。




舞台に立ったら、

誰も助けてくれません。

たった一人です。




怖くても、

なんで出るなんて言っちゃったんだろうと思っても、

分からなくなっても、

すっとばそうが弾きなおそうが、

弾くしかなくて。

そんな思いをしてまで、かえられないものが、あります。





「どうして発表会に出たほうがいいのか」

今、もし誰かに聞かれたら、わたしはこう答えると思います。

「舞台に立ったら分かると思うよ」




忘れられない、発表会なのです。

以降、毎年、発表会に出ています。






















スポンサーサイト



NoTitle

ねこねここねここたつでねてる
2014.05.09 Fri 06:10

はじめての発表会の緊張がひしひしと伝わってきました。 舞台に立ったらわかる、本当ですね。 人前で発表するということは、聴いてくださる方に何かが伝わるように練習するということで、やはり得るものは大きいと思います。 生徒だけでなく、発表会やコンクールにご自分の名前も合わせて出すとなると、先生も…私の先生はいつも熱心にご指導くださるのですが、いつもに+α、ご指導に熱がはいるかも、という考えは失礼でしょうか(笑)? 私の昔の先生はj発表会をなさらない先生でした。 なので今、下手なのかな~(責任転嫁)?

同じです~

まんまるお月
2014.05.09 Fri 08:18

私も初めての発表会はもう手も足もガタガタ震えて、舞台袖では出ることを心底後悔しました。

派手にミスもしました。
でも終わったらなぜか「また出たい!」って思ったんですね。

それに今は練習会とか人前でできるだけ演奏する機会を持ちたいって思ってるんです。
やっぱり人に聞かせることを意識して練習するってとても意義のあることだと思うんです。
楽しいですしね。
そりゃ恥ずかしいです。下手なのはわかっていますから。
でもあえて恥をかきながらも向上していくことを選んでいます。
ネットにも恥ずかしい、ど下手なレコをアップしてますからね。

8月に合同発表会があるんですが、同じ教室の大人の生徒で出るのは私1人なんです。
み~~んな、出ないって言うんですって。
先生も出たほうが勉強になるのに・・・と残念がっておられます。

私が出るのは大人の部なので他の教室の大人の生徒さんが20人くらいいらっしゃるので子供の中に混じってということがないのはいいんですけどね。


おはようございます。

どれみ
2014.05.09 Fri 08:49

読んでいてドキドキ感がビシビシ伝わってきました。

人前で弾く、
曲の完成度を上げないといけないので
練習も気持ちの持ち方も
いつものレッスンで仕上げる曲とは
違ってきますよね。

先生にもそれを言われてて
良い事とはわかってますが
おそろしく上がり症なので^^;なかなかその決断がつきません。

でも6年目に入り少し中だるみ感じられるこの頃。
何か人前で弾く機会であれば変わるかな~なんて思ったりもしてます。
揺れ動く微妙な年頃です(笑)

感謝☆

きよよ。
2014.05.09 Fri 09:37

最近、ねこぴあのさんのブログを読むのが
日課となりつつあります。^^*

時間のある時には、過去の記事も読ませていただいたり♪

とても共感させてもらえる事、

そして、考えさせられる事、

改めて、認識させてもらえる事、

また違った視点からの新たな発見・・と、

日々、イイ刺激をいただいています。

本当にありがとうございます!


発表会、私も毎年出ています。

・・・と、発表会についての私の思いは
とても色々あって書き出したら止まらなくなるのでやめておきますが

ねこぴあのさんの記事には、本当に感謝の気持ちで一杯です♪

素敵な言葉をありがとうございます☆

ねここたつさんへ

ねこぴあの
2014.05.09 Fri 12:05

責任転嫁(笑)
わたしの子供時代の教室も、発表会がなかったのです。
当時は自分が下手だから出してもらえないんだろうと思い込んでいました(笑)←本当にそうで、実は発表会をやっていたらどうしよう(笑)

発表会前に先生の指導にいつもよりも熱が入る、それはあると思います。
発表会に出す曲と出さない曲とでは、少し違いますよね。

わたしが一番頑張って弾かなくちゃと思うのが、先生の仕事仲間である、わたしの友達が主催するピアノ教室の発表会です。
やっぱり先生の顔にどろを塗りたくない・・^^;(なのにいつも緊張して走って・・・・あうあうあう)



まんまるさんへ

ねこぴあの
2014.05.09 Fri 12:10

今週は仕事に余裕があり、こうしてコメントのお返事をしています♪(来週が怖いわ~><)

わかりますよ~!
なんで出るなんて言っちゃったんだろう・・・と思って、派手にやらかしても、なぜだかすごく楽しい。
そうしてまた出たいと思う。
舞台は不思議な魅力がありますね^^

音源、ちっとも恥ずかしくないんかないですよ!
というわたしも、自分の動画は「生き恥動画」というカテゴリーに入れてますけど(笑)
自分ではそう思うんですよね。
でも、たくさん力や感動をいただけるので、動画や音源は大好きです。
音源がある記事は、もう食いつきが違います、わたしはですが(笑)

もうすぐ発表会ですよね。
ご検討をお祈りしています^^
ちなみにわたしは、子供さんばかりの中でトリで弾いたりしますよ、年齢順で(笑)

どれみさんへ

ねこぴあの
2014.05.09 Fri 12:19

どれみさん、こんにちは^^
発表会はお断りしているのですか?
出ない選択もありで、本人が楽しいのが一番ですが、正直、もったいないと思います。
どれみさんの音を聴いて、絶対に誰かが何かを、持って帰りますよ。
持って帰った誰かが、また誰かに、何かを渡すと思います。

あがり症、これはわたしもそうです!
ペダルを踏む足まで震えることもありました。

前に、おそらく定年後の趣味で始めたんだろうなあと思われる方が、舞台でチェロを弾いているのを見たことがあります。
緊張している様子が、リアルに伝わってきました。
小声で、弾きはじめる前に、1、2、3・・ってすごく小声で言っているのが聴こえました。
わたしも、一緒に見た友達も、涙ぐみながら見ました。
その方からも、わたしは受けとりました。

弾けもしない曲を、ミスばかりしながら弾く輩が舞台に上がる、そんな風に失笑する人も世の中にはいるかもしれません。
でも、わたしはまったくそう思いません。
音楽は、みんなのものだと、思うのです。

あ~~長々と、つい暑苦しくなってしまいました、すみません(笑)

きよよ。さんへ

ねこぴあの
2014.05.09 Fri 12:29

きよよ。さんも毎年発表会に出ていらっしゃいますか~^^
きよよ。さんの、過去の発表会のエピソードも、記事にしていただけたらわたし読みます!

わたしの過去記事まで読んでくださっているのですか!
ありがとうございます、恐縮です。

ブログをやっていくうちに、わたしは、再開といっても子供時代にバイエルしかやってないしかも中年ですから、逆に誰かの励みになればいいな~~と思うようになりました。
ブログで、たくさんのものをいただいたからなのですが・・。
ですから、よい刺激に・・などとおっしゃっていただくと、そんなそんなとんでもない・・・と思いつつ、やっぱり嬉しいです、ありがとうございます。

NoTitle

ミワコ
2014.05.10 Sat 06:12

お話、すごく感動しました!
ピアノを弾く方にとって、勇気をもらえるお話ですね。

お客さんにとっても
一生懸命頑張って弾いている方を見て
すごく素晴らしいものを持ち帰っているに違いないです。


良いお話を 聞かせていただきました(^-^) 

ミワコさんへ

ねこぴあの
2014.05.10 Sat 13:16

ミワコさん、わたしなどのこんな話、そんな風におっしゃっていただき、ありがとうございます(*^^*)
中年になって舞台にたつなんて、再開当時は考えもしなかったんですよ。
ピアノの発表会というのは、もっと特別なもので、世界が違うと思っていました(笑)
出ることに決めた時、最初に先生に聞いたのが、何を着たらいいか、だったんですよ(笑)
子供の時の、友達のドレス姿の印象が強くて・・。

初めての発表会は大人だけのものでした。それがとてもよかったと思います。

先生が、ご自分の生徒さんが弾いている時に、リズムをとりながら真剣に聴いているのが印象的でした。

とてもあたたかい発表会でしたよ(*^_^*)

感動しました!

pechica
2016.03.18 Fri 11:24

30年ぶりに昨年ピアノレッスンを再会したアラフィフです。私もいま、ワルツ7番で発表会に出てはどうかと先生に勧められているので、ねこぴあのさんのこの記事読んでたら、凄く緊張なんかも伝わってきて、なんだかとても感動して、ぼろぼろ涙が出てきちゃいました。
ねこぴあのさんのピアノ聞いたらもっと感動しちゃうんでしょうね。素敵な記事ありがとうございます。
(*˘︶˘人)♡*。+今さらのコメントでしょうが、どうしてもお伝えしたくて書きました。

あらまあ!

pechica
2016.03.18 Fri 11:27

いま、ねこぴあのさんのプロフィール拝見したら、同じアラフィフで、30年のブランク!
驚きました。また他の記事も読ませて頂きますね。

pechica さんへ

ねこぴあの
2016.03.18 Fri 13:20

pechica さんはじめまして!コメントありがとうございます^^
同じアラフィフで30年!それは嬉しいですね~~♪
しかもワルツ7番ですか!?そこまでいくと、なんだかもう、いったいどういうことなんでしょうね?(笑)

こんな記事で泣いていただけて・・・・・本当にありがとうございます。
お気持ち、伝わりましたよ!
発表会、出るのですか?どうぞ、楽しんできてくださいね!
よろしければまた遊びにいらしてください^^

でかぽめ
2016.03.19 Sat 01:38

ねこぴあのさん、こんばんは!
Pechicaさん、私もアラフィフで約30年ぶりに昨年10月再開しました。来週、ホールで発表します。再開後ホール演奏は初めてなので、舞台のことを考えるだけで震えます。

ねこぴあのさんが、書いてられるように誰かが私の音を受け取ってくれたらいいな(いいですね、この表現!)。

ちなみに、弾く曲はモーツァルトのKv545です。全楽章弾きます。

第一楽章がとても難しく、再開時には
四分音符60で弾くのがやっとでしたが、仕事で弾けない日もあったけど、
できるだけ練習してなんとか112で弾けるようにまでなりました(アメブロは2か月ほど放置状態です)

はじめてなのできっとなにか失敗するでしょうね。
また、順番は離れていますが、「小学校の最後の思い出に」と同じ曲を弾かれるお子さんもいます。

なんだか恥ずかしかったのですが、ねこぴあのさんの記事を読んで、もう何でもよくなりました。曲にできるだけ集中して弾くだけですよね!
とても参考になり、励みになりました。ありがとうございました。

でかぽめさんへ

ねこぴあの
2016.03.22 Tue 12:04

でかぽめさんこんにちは^^
舞台で545を弾くのですね、それも全楽章!素晴らしいです!
同じ曲を弾くお子さんもいらっしゃるとのこと。
それぞれによさの違った545になることでしょうね、ああ、お聴きしたいです。

もう何でもよくなったとのこと、それでいいんだと思います!
失敗したって止まったっていいんですもの。
それまで、仕事や家事をこなしながら、少ない自由時間を少しずつ少しずつつないで、形にしただけで、すごいことだと思います。

本番、どうぞステージをピアノを楽しんでくださいね。
弾く前に「ピアノさん、よろしくお願いします、一緒に歌おうね」と話しかけると、わたしはですが、いきなり弾くよりもいいような気がします。
きっと誰かが、でかぽめさんには何にも言わないかもしれないけど、受け取っていくと思いますよ。頑張ってください^^(とかえらそうにね~~・・・・笑)