分かる~~!!と思ったので、ちょっと記事にしようと思います。
当時小学生だった子供が、突如お年玉で買ってきた、中古のキーボードと子供のバイエル。
子供時代にピアノを習っていたことを家族に話したことはあるけれど、わたしも家族も興味なし。「習ってたんだ、へえ」で終わりだった我が家に、それは突然やってきました。
へ~~どれどれ・・・と、バイエルの一番最初の曲の音を出してみると・・
「ママすごーい!」「へ~弾けるんだね」
驚く子供達と夫。
自分が子供の頃、一緒に始めた姉妹はすぐやめてしまいました。
その後1人で習っていたけど、ほとんど練習しないから間違えてばかり。
母親からは「たまにはちゃんとした曲を聴きたい」とため息交じりに言われるし、父親も姉妹も興味がないし、先生は怒ってばかり、悪循環。
本当に、生まれて初めて、家族からピアノで褒められたんです。びっくりしたし、嬉しかった。
どんどん次の曲の音を出し、いつのまにか夢中に。
バイエルを弾くことが日々の楽しみになり、ヘ音記号も音楽用語も、休符の長さも、ネットで調べて、毎日毎日弾きました。
バイエルが終わりの方になるとキーボードでは音域が足りなくなりました。
ピアノを買いたいと言うわたしに、「飽きるかもしれないから」と夫。
ネットオークションで電子ピアノを買うことに。
電子ピアノには色々な曲の音源が内蔵されていました。
ショパンのノクターン2番と、パッヘルベルのカノンとの出会い。
「世の中にはこんなに美しい曲があるんだ・・!」
発表会はなかったし、クラシックを聴く人も周囲にいなかったので、生まれて初めて聞いたのです。なぜだか分からないけど、泣きそうになりました。
「どうしてもこれを弾けるようになりたい、いつか絶対に弾く!」
自分でもびっくりするような強い決意でした。
バイエル以外の楽譜を買って、色々弾いてみると、独学では限界だと感じました。
体験レッスンを受けたのが今の先生です。
先生は優しくて、子供の時のように怒られることもなく、好きな曲を弾くことができ、楽しいレッスンが続きました。
先生から生ピアノの購入を勧められたので、子供を勧誘し、自分と同じ先生に習うことに。
「一生どこにもいけなくても、服も買えなくてもいいからピアノを欲しい」
「子供も習うから」が大義名分となり、わたしの強い懇願に夫が負けて、今度は中古のアップライトピアノが来ることに。
そしてついに、ノクターン2番も、カノンも弾くことが出来るようになりました。
誰かとピアノの話をしたくなり、仲間を求めてブログを始めると、一気に色々な情報が入ってくるように。
基礎練習、発表会、主にこの二つが、まるでグローブに遠くからまっすぐ届いた球のように、わたしの心に「スパン!!」と届きました。ブログがなかったら、発表会に出ることはなく、基礎練習もやらなかったかもしれません。
生まれて初めて発表会に出ると、人前で弾くことは練習の目標になり、
ツェルニー30番を初めると、それまでのようなぬるいレッスンではなくなりました。
さらに、家のピアノとレッスンのグランドピアノとの違いが分かるようになり、いつか絶対にグランドを買うと決めると、
ものすごいご縁により、今の中古のグランドピアノを我が家に迎えることに。
そうして気がつくと、家族からも「ピアノのヤマイに侵されてる」と言われるほどの、立派な「ピアノ病」。
家と仕事はもちろんちゃんとやりますが、
暇さえあればピアノのことを考え、練習が楽しい。
時には落ち込み、辛くてもうやめちゃおうかなと思うことがあっても、
いい歳してバカじゃないのか、今更こんなに頑張ってもたかが知れてる、何度も何度もそう思っても、結局ピアノが好き。
日常の年間予定とともに、いつ発表会、いつが練習会、など、ピアノ計画が鎮座。
今の曲が仕上がってもいないのに、早くも次は何を弾こうかと考える。
子供達は成長し、次々と巣立っていきました。
子離れが辛い時も、
仕事や何かで落ち込むときも、
常にピアノがそばにいてくれました。
ピアノがあるから毎日が楽しくて、
ピアノがあるから救われてきました。
ピアノレッスンを始めてから15年が経ちました。
一生無理かと思っていたシンフォニアを練習する日がきて、今でも夢を見ているかのよう。
今では、友達からも家族からも、趣味があっていいな~ピアノがあってよかったね、と言われるように。
ピアノにもう一度巡り会えて、
こんなに好きな物に出会えて、
本当に嬉しく、幸せです。
ピアノ病、バンザイ!です(*^_^*)
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